もったいないを形に-Re・project

「裁ち得(たちどく)」という言葉があります。

革製品の原価を計算する時に革の材料費をいくらにするのか、これは大きな問題です。というのも革は布地などと違い、元々こんな形をしています。

その上こんな部分や

こんなシミやキズがあって

ある一定の品質基準を満たそうとすると使えない部分が「かなり」出てしまうのです。

その割合は革の種類や仕上げ方法によって、また製品のパーツの大きさによって変わってきます。通常、実際の各パーツの面積の合計の最低でも1.5倍、場合によっては2倍を超える大きさの革が必要になってきます。革の歩留まりをいくらに見るかは、革を見る目と経験がものをいうところです。そして量産時にあらかじめ想定した歩留まりより多くのパーツが裁断できたとき、その分を裁ち得といいます。もちろんその逆の場合もあります。

革を裁断する時のイメージ

いずれにしても、革はその30~50%を使わずに捨てているのです。これはいかにももったいない。何とかしたいという思いから、「もったいない」を形にしたいとの思いからスタートしたのが「kuramae kobo Re・project」で、その第一弾アイテムがこのレザーマルチポーチです。

高級レザーの廃棄革を蘇らせたリサイクルを超えたアップサイクルのレザーマルチポーチ

約5㎝四方の四角いパーツのなかには、ある一定の品質基準を満たさないキズやしわ、色ムラ等のあるものが含まれています。けれどもそれらをランダムに組み合わせることによって、天然素材である革らしい「味」を感じていただける商品になったと思っています。

いままで捨てられていた革素材を製品として生かすことができました。そして、素材を無駄にせず最後まで使い切るというこのprojectの趣旨に、多くの皆様に共感していただけたことを大変嬉しく思っています。

現在蔵前工房では製品のバリエーションを拡げシリーズ化するべく、企画を進行中です。第一弾のガジェットケースに続き、斜め掛けできるサコッシュやショルダーバッグ、トートバッグ等々、5㎝角のパッチワークから無限のバリエーションが広がります。

近々サンプルがご紹介できる予定です。これらも蔵前工房革小物とともに、是非あなたのコレクションに加えていただきたいと、意気込んでいます。どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。